オンナはオトコのココを見る!~ケアスキル編

渕上賢太郎(ふちがみ・けんたろう)博士
モテモテ・アカデミー主宰。数学、生命科学行動経済学の博士号を持つ。どんな人、モノでも「モテ」てしまう定理をついに発見した。専門分野で得た見識を、自在に「モテ」に応用する。

山田君
彼女いない歴=年齢のモテない32歳。「モテ」への道をショートカットすべく、キーパーソンを探している。今のところ、当てになりそうなのは、上司と大家のおばあちゃんのみ。

※この記事は、2011〜2013年までの間に、MSNのニュースサイト・ドニッチにアップされたぐっどうぃる博士の記事の復刻版です。また、男性向けに書かれた記事ですが、女性にも役立つ内容だと考え、このたび恋愛ユニバーシティにも載せる事にしました。

 

神奈川県某所にある謎に包まれた研究所の一室、モテモテ・ラボラトリー。ここでは「モテ」に関するあらゆる研究が行われており、ブレイクしたいタレントや、新商品をヒットさせたい企業、果ては支持率の回復を狙う政治家までが、助言を求めて日夜訪れる。

前回、女性が男性に惹かれるポイント、「サバイバルスキル」について学んだ山田君。しかし、モテポイントはこれだけではないようで……。

山田君 博士、女性が男性に惹かれるポイントは、サバイバルスキルともうひとつあるとおっしゃってたと思うんですが。

博士 そうだな。例えば、とりたててお金があるというわけでもなく、切れ者というわけでもなく、外見もぱっとしないのにモテる男がいるだろう。

山田君 いますね!うちの会社にも、僕と同じくらい冴えないと思うのに、なんだかいつも女子社員に囲まれて、楽しそうにしてるやつがいますよ。憎い!!!

博士 ‥そうだろう。そういうタイプの男性がどうやって女性を引き付けているかというと、それがケアスキルなんだ。
前回話した通り、我々の本能を支配しているのは狩猟民族だったころの遺伝子の記憶だ。男性は狩りに出かけて食料を集め、女性は子供を産み、育てる。そし て、妊娠~育児の間、男性は女性と子供を危険から守る。だから、食料をもってきてくれる、守れるだけの強さがある、といったサバイバルスキルが重要にな る。しかし、いくらサバイバルスキルがある男性でも、自分を守ってくれない相手では仕方ない。
あなたを守ります、大切にします、というスキルも女性側にとっては大切だ。これを私はケアスキルと名づけた。

山田君 なるほど~。女性をケアしてあげる力ってことですね。

博士 ケアスキルにはどんなものがあるかというと、まずは優しさ、そして誠実さだな。
自分をいたわってくれる、そして他の女性ではなく、自分だけに食料を持ってくる、そういう性質を感じると、女性は「この人いいな」と思う。
重い荷物を抱えていたら持ってあげるとか、仕事を手伝ってあげるとか、そういうわかりやすい優しさは大切だ。誠実さに関して言えば、‥‥君は問題ないな。何しろ誰ともつき合ったことがないわけだし、浮気なんてできそうもない。

山田君 おっしゃる通り。安全性で言えば、玉置浩二の100倍は安全地帯です(※この記事は2011年に書かれてものです)、ってなんてことを言わせるんですか!!

博士 さらに、現代で言うならマメさも一種のケアスキルだろう。例えば、髪型を変えたら気づいて褒めてくれるとか、メールに早いレスポンスをくれるとか、といったマメさは、「私を気にしてくれる、そしてきちんとかまってくれる」と受け止められるはずだ。

山田君 マメさ……。う~ん、頑張ればできるかも。

博士 そして、清潔感もケアスキルと関わりがある。
女性の本能には、自分の体は子供を産み、育てる体だという意識がある。そのために、体の安全を脅かすものを恐れるんだな。だから、不潔な格好をしていた り、髪の毛や爪の手入れができていない男性には、恐怖に近いものを感じる。清潔感があるということは、あなたの生命を脅(おびや)かしませんよ、という一 種のケアスキルなんだ。

山田君 女性はなんであれほど不潔な男をさげすむのかと思ってたんですが、ちゃんと理由があったんですね。

博士 そうだ。そして、もうひとつケアスキルの中で大事なの は、エンタ-テイメント力だ。会話や行動、プレゼントなどで自分を楽しませてくれるというのは、立派なケアスキルなんだ。鳥だって、求愛のために必死で鳴 いたり、美しい羽根を見せたりするだろう?それと同じようなものだな。

【モテの定理 第8回】オンナはオトコのココを見る!~ケアスキル編

 

山田君 ふっふっふっ……博士、ついに僕のけん玉の腕が活きる日がきましたね!すごいですよ僕、神技と言われる「うぐいすの谷渡り」ができるんですから!最上級のエンターテイメントですよ!(※)
(※山田君の特技はけん玉。地元の大会で優勝したりしている)

博士 ばかもの!その「うぐいすの谷渡り」とやらを見せられて、心から楽しいと思える女性が日本に何人いると思うんだ。ハリセンボン箕輪はるかくらいしか惚れさせられないぞ。

「変わっている」「普通ではない」というのは、サバイバルスキルの凄まじく高い男にだけ許される特権だ。ケアスキル的にはマイナスなんだ。サバイバルスキ ルの低い男性が、一般的な感覚と大きくズレていると、「この人は、他の一般的な男性のように自分をケアすることができないんじゃないか」「楽しくコミュニ ケーションできないんじゃないか」と思わせてしまうんだ。

その意味では、ある程度時代に合った服装、髪型をしているというのも、一種のケアスキルと言える。「僕は今の時代に良いとされているもの、人気があるものをちゃんとわかってますよ」というメッセージになるんだ。

山田君 僕の時代が来ると思ったのになあ……。じゃあどうすればいいんでしょう。

博士 女性の文化を知ることだよ山田君。例えば君は、夜、テレビは何を見ている?

山田君 テレビは深夜のアニメ以外あんまり見ないんですよね。最近のテレビ、つまらなくないですか?ニコニコ動画見てる方が楽しいですよ。ネットしながらアニメを待つって感じですかねえ。

博士 絶望的だぞ、山田君……。見たいものだけ見ていてはダメだ!
話題になっているドラマやバラエティーぐらいは、最低でもチェックしておいた方がいい。見ているうちに、女性がどんなことに興味を持っているか、何を面白 がるかわかってくるはずだ。要は、女性の好みに媚びるんだな。人気のタレント、旬のスポット、流行のスイーツ……そういったものに詳しくなることがエンタ -テイメント能力に通じる。モテる努力をしている男は、みんなこういうことをしているんだ。

山田君 僕の夜のゴールデンタイムが……。でも、モテるために頑張りますっ!ちなみに前回のサバイバルスキルと今回のケアスキル。どっちもないとダメなんですか?

博士 いや、どちらか一つでも大丈夫だ。ケアスキルが著しく無くても、優れたサバイバルスキルがあれば、惹きつけられる女性がいる。逆もまたしかり。だが、両方持ち合わせていれば最強だな。